バスケをしていて「ゾーンに入る」経験をしたことありますか?
私はバスケ歴20年になりますが、一度だけチームメイトがゾーンに入ったのを目撃したことがあります。
- ゾーンに入るって何?
- どういう意味、状態なのか?
- バスケでゾーンに入る方法、条件は?
このような内容を、ブログ記事にまとめました。
結論としては、「ゾーンに入る」というのは科学の世界では「フロー状態」と呼ばれ、極限の集中状態のこと。
バスケにおいては、相手の動きがスローに見える・シュートを外す気がしない・体が勝手に動く・疲れを感じないなどの「無敵状態」となります。
バスケに対する前向きな気持ち(楽しい、勝ちたい)と、日ごろの練習による自信と、緊張とリラックスの中間の精神状態によって、ゾーンに入ることができます。
今回のブログ記事では、バスケットボールの試合中にゾーンに入る方法、そのスゴイ状態などを徹底解説していきます。
ゾーンに入る=フロー理論
そもそも、「ゾーンに入る」というのはバスケに限ったことではありません。
アスリートの現場では、よく耳にする言葉だと思います。
- 野球で打率5割を超えるバッター
- バレーで連続ポイントを重ねるアタッカー
- サッカーのPKで連続セーブするキーパー
- 100メートルを9秒ちょいで走るウサインボルト
- 33秒で13得点のNBAトレーシーマグレディ
これらの奇跡的なパフォーマンスが、ゾーンに入ってると言われます。
心理学者のミハイ・チクセントミハイが提唱した「フロー理論」として学術的にも知られている現象です。
簡単に言うと、その場面に完全にのめり込んでいて、成功が続く特殊な状態のこと。
集中しすぎて、覚醒状態になってるわけです。
スーパーサイヤ人。エンペラータイム。
バスケでゾーンに入るって?意味や状態
バスケットボールにおいて、「ゾーンに入る」とどんな状態になるのでしょうか?
- 身体が勝手に動く(頭が真っ白)
- シュートを外す気がしない(全部入る)
- パスが全部ドンピシャで味方に繋がる
- パスカットを連発
- 相手の動きがゆっくりに感じる
- ジャンプ力が上がる
- 疲れない
- 試合中の記憶があいまい
- 自信が出て強気になる
このように、一時的に「無敵状態」になれるようです。
右にドライブしようと思わなくても、身体が自然に右にドリブルしていて、勝手にシュートを放っている。(その成功率が100%だったり)
相手ディフェンスの動きが手に取るように分かり、簡単に全員抜きできてしまう、など。
ゾーンに入ったバスケ選手と聞いて一番最初に思い出すのは、T-Macですね。
ちょっと古いけど、一度見たら忘れられない。
NBAのトレーシーマグレディが、誰もが負け試合を確信していた残り33秒で、驚異の13得点をたたき出して逆転勝ちした奇跡。
【体験談】チームメイトがゾーンに入った
私自身ではないのですが、チームメイトがゾーンに入ったのを体験しています。
高校生の大一番の試合で、1試合53点もとったんですよね。
しかも、普段とは違う多少強引なシュートもほとんど全部入る。シュートモーションが滅茶苦茶はやい。
タイムアウトの時に私が「絶好調だね」と声をかけても、なんだか聴こえていない様子でした。
これは何か(良い意味で)異変が起きている…と感じましたね。
黒子のバスケでゾーン状態が有名に
大人気のバスケ漫画「黒子のバスケ」にて、ゾーン状態が有名になりました。
パワー・スピード・正確性などの能力が大幅にアップした状態で、疲労感も高いという「特殊能力」のように描かれています。
目から光線が出るなど、もちろん脚色されてはいます。
ゾーンが切れたときに疲労感が出るなどの漫画的設定はありますが、「空想の必殺技」ではなく、現実のアスリートの間でもしばしば見られる状態なんですね。
ゾーンに入る方法、入り方、コツはある?
いよいよ、ゾーンに入る方法・コツなどを紹介していきます。
しかし結論から言うと、意識的にゾーンに入ることはできません。
気が付いたら入っていた。
周りに言われて後から気が付いた。
そういうものなんだそうです。残念。
しかし、脳科学者の茂木健一郎さんは、フロー理論を簡単に解説してくれてました。
- 緊張とリラックスの中間の精神状態
- 好き、楽しい、勝ちたいなどの自発性
- イメージができている
これをバスケに置き換えて、ゾーンに入りやすい状態にしておくことはできそうですね!
緊張とリラックスの中間の精神状態
ゾーンに入るときの精神状態は、緊張とリラックスの中間です。
- 優勝を決める試合
- ライバルとの負けられない戦い
- 勝つか負けるか分からない接戦
- 負けそうな逆境
このような「緊張」を強いられる場面でありながらも、
- あれだけ練習してきたのだから大丈夫
- 練習の成果を出すだけだ
このような自信を背景にしたリラックスをした状態。
スラムダンクで湘北が海南と戦っていて、ゴリが捻挫で交代したときの、流川の心境になれたら、ゾーンに入れるかもしれません。
バスケが好き、試合に勝ちたいという自発性
ゾーンに入るためには、脳が「自発的に没頭している」ことが必要。
「やらされている感」がゼロで、「勝ちたい、バスケが楽しい」という前向きさ。
受動的ではなく、能動的なメンタルの時にしか、フロー状態には入れません。
イメージトレーニングができている
ゾーンに入るためには、日ごろからイメージトレーニングしておくことも必要です。
- 誰にも止められないドライブでカットイン
- フリースロー100%決める
- ダンクできるくらいジャンプする
- スリーポイントを10本決める
- リバウンドを20本取る
このようなイメージをしておくことで、脳内で予行練習ができます。
フィギュアスケートの羽生結弦選手は、飛行機の中でとにかく4回転ジャンプ成功のイメージばかり想像していたそうです。
目をつぶるとジャンプのことだけ考えていて、そのまま眠ったので夢の中でもジャンプ成功のシーンを何度も繰り返し見ていたとか。
ここまでイメージできてると、集中状態のときに自然に最大限の能力が発揮できるのでしょうね!
誰でもゾーンに入る感覚を知っている!?
茂木さんは、ゾーンに入る(フロー理論)のことを、「何かに没頭して時間がたつのを忘れていた経験と似ていて、誰でも経験があるはず」と言っています。
- ゲームしていたらいつの間にか8時間も
- お絵描きしていたら日が暮れていた
- マンガ読んでたら夜が明けてしまった
- 読書してたら電車を乗り過ごした
- ドッジボールしてたら昼休みがあっという間
これらも、ゾーンに入る感覚に似ているらしいです。
誰でもありますよね。特に、子どものころ。
時間を忘れるくらい集中していること、誰にでも経験があるはずです。
スポーツや勉強に限らなくていいんです。
この状態に緊張感が加わると、フロー状態に近くなっていくのかもしれませんね!
【まとめ】バスケでゾーンに入る感覚とコツ
今回のブログ記事では、バスケにおいて「ゾーンに入る」ってどういうことなのか、その意味と入り方について解説してきました。
要点をまとめると、以下の通り。
- ゾーンに入るとは、フロー理論のこと
- バスケでゾーンに入るとT-Macや流川のようになれる
- 黒子のバスケでもゾーンが流行ってる
- 意識的にゾーンに入ることはできない
- 入りやすい状態にしておくコツはある
- ゾーンに入る感覚は、ゲーム8時間ぶっ通しと似てる
いかがだったでしょうか?
なるべく分かりやすいように解説してきました。
残念なのは、筆者の体験談ではないところ。
緊迫した場面だと、普通に緊張してしまうタイプなので。
絶対的な自信があるわけでもなく、リラックス状態には入れないな~と自己分析しています。
バスケは好きで楽しいけどね。時間を忘れるほどに!
皆さんがゾーンに入って大爆発することを願っています!